総務省は16日、ふるさと納税で寄付をした人に自治体が贈る返礼品の調達額に、初めて上限の目安を示す方針を固めた。寄付額の2~4割とする方向で調整している。返礼品競争の過熱に歯止めをかける目的で、4月上旬にも公表する。強制力はないが、目安に反する自治体からは同省が事情を聴き、改善を要請していく方針だ。

 返礼品の調達費が膨らむと、自治体が独自の施策に使うお金が少なくなるため、一定の歯止めが必要と判断した。現在、返礼品の調達にかかる費用は平均すると寄付額の4割程度だが、7割を超えるケースもある。

 総務省は自治体や有識者から意見を聴取。返礼品の上限は5割が適切とする意見もあり、詰めの調整を進めるが、政府関係者は「現在より比率を引き下げる必要がある」と指摘している。

 ふるさと納税は、都市部に比べて税収が少ない地方を応援するのが本来の趣旨だ。しかし、寄付を集めるために地域の特産品などを返礼品として贈る自治体が急増し、競争が激化している。

 総務省は昨年4月、お金に換えやすい商品券や家電製品を返礼品として贈らないよう自治体に要請した。だが、一部では換金しやすい返礼品が続いており、今回あらためて徹底を促す。

 ■ふるさと納税 都道府県や市区町村に寄付をすると、自己負担2000円を超える分が住んでいる自治体の住民税、国の所得税から減額される仕組み。減税には上限があり、所得や世帯構成で変わる。地域活性化を目指して2008年に始まった。国は15年4月、減税の上限を引き上げるなど制度を拡充。15年度は前年度比4.3倍の1653億円の寄付があり、16年度もさらに増える見込み。住民が他自治体へ寄付したことで減収となった自治体については、国が地方交付税で配慮している。【共同】

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