博報堂時代の野田さん

 小学生のころ、お年玉でカメラを買うほど写真に興味があった。それからSF小説や「スター・ウォーズ」の影響で宇宙が好きになり、中学生になると初めて夜空にカメラを向けた。小学生の頃からずっとためたお小遣いで望遠鏡も買ったが、当時の野田さんにとって宇宙はまだ遠すぎた。いくら時間をかけても思い通りに撮れなかった。「星は撮れない物なのだ」。次第に、カメラは人や物を撮るため地上を向いていく。

 天文学者になれば宇宙に近づけるはず。高校生になり、どうすればなれるのか自分なりに調べると、日本トップクラスの学力が必要で、観測と撮影と計算の専門分野に分かれて研究しているようだ。全部がやりたいのに、それができないならばもう一つの好きな物、「写真」を突き詰めようと考えた。

 東京工芸大学短期大学部で写真を専攻し、在学中からプロの現場に足を運んで実践的に写真を学んだ。教授の勧めで博報堂の入社試験に挑戦。試験会場には、同じように写真を学んだ学生が約130人。商品や人物のスタジオ撮影、照明などの実技があり、受かったのは野田さんともう1人の2人だけだった。

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