予算案可決前に事業への参加募集を呼び掛けるチラシを回覧していたことを陳謝する秀島敏行市長=佐賀市議会

 佐賀市が本年度当初予算案に事業費を計上した介護予防の新規事業を巡り、予算案可決前に参加者を募集するチラシを市内の各世帯に回覧していたことが17日、市議会文教福祉委員会で明らかになった。議員から「議会軽視」の声が上がり、秀島敏行市長が出席して「事前執行と思われても仕方ない」と陳謝した。

 問題となったのは「街なか元気アップ教室事業」で、事業費1268万円を組んでいる。交通手段を持たない高齢者をバスで送迎し、買い物支援などで認知症予防につなげる狙い。3月3日以降、市が自治会を通じて事業内容や参加費、申し込み先などを記したチラシを、ほぼ全世帯を対象に回覧を始めていた。

 委員会では、市議から「執行部は議会を追認機関としか思っていないのではないか」「審議する意味がない」など批判が相次いだ。

 市保健福祉部は「できるだけ早く募集を開始したいとの思いから、勇み足となってしまった」と釈明した。既に事業への問い合わせが数件寄せられていることも明かした。秀島市長は「やってはならない行為。今回の事案を氷山の一角と捉え、議案を提案する趣旨を踏まえるよう全職員に徹底したい」と頭を下げた。

 午後1時半に始まった委員会は休憩を挟みながら断続的に審査し、午後8時すぎに全会一致で原案通り可決した。

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