水俣病認定患者が、原因企業チッソから受け取った賠償金に加え、都道府県の補償も受けられるかどうか争った訴訟の上告審弁論が10日、最高裁第2小法廷(小貫芳信裁判長)であり、結審した。通常、二審の結論変更の際に弁論を開くため、熊本県の不支給決定を取り消し、患者勝訴とした福岡高裁判決が見直される可能性がある。最高裁判決は9月8日。

 弁論で県側は「チッソの賠償金で損害が全て穴埋めされており、追加で補償する義務はない」と高裁判決の破棄を主張。患者側は「高裁判決に誤りはない」と述べた。

 一、二審判決によると、訴えたのは大阪府東大阪市の川上敏行さん(92)。2004年に「水俣病関西訴訟」の最高裁判決で勝訴し、チッソから慰謝料800万円を受け取った。川上さんは12年、公害健康被害補償法に基づく障害補償も熊本県に申請したが、県は13年、慰謝料受け取りを理由に支給しないと決めた。【共同】

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