安倍晋三首相は17日の衆院外務委員会で、学校法人「森友学園」の理事長退任意向を示している籠池(かごいけ)泰典氏が、昭恵首相夫人から100万円の寄付を受けたとした発言について「私は寄付を行っておらず、妻個人も行っていない」と否定した。昭恵夫人が籠池氏の妻の諄子氏と、最近までメールを交わしていたと明らかにし、先方の了承があれば公開するとした。民進党の福島伸享氏への答弁。衆参両院の予算委員会は、それぞれ籠池氏の証人喚問を23日に実施すると議決した。

 国会での証人喚問は、2012年4月にAIJ投資顧問の年金消失問題を巡り衆参両院で行われて以来で、約5年ぶり。小学校の建設用地として評価額より格安で国有地が払い下げられた経緯や、政治家関与の有無などが焦点となる。

 首相は寄付に関し「一方的に名前を出され、大変当惑している。多額の寄付を行うことはあり得ない」と強調。昭恵夫人についても「妻にも確認を取ったが、領収書などの記録もない」とした。

 福島氏は、同党など4野党代表者が16日に籠池氏の自宅を訪れた際、諄子氏の携帯電話に昭恵夫人から「幸運を祈ります」とのメールがきたとし「昨日までメールのやりとりをする関係を続けている」とただした。

 首相は「妻は一時、(開校予定だった)小学校の名誉校長を引き受けていたので、退任後もやりとりはしていた」と認めた上で「(妻は)一度付き合った人間とは妻の方から関係を切ることはない」と説明した。

 メールの文面については「先方が2月28日と3月8日のメールのやりとりを発表したので、中身を確認した。公開しても全然問題ない」とした。森友学園を巡る問題の表面化後、昭恵夫人が、学園が運営する幼稚園で講演した際に講演料を受け取ったか、メールで諄子氏に尋ねたところ、支払っていないとの返信があったことも明らかにした。【共同】

=首相の答弁要旨=

 安倍晋三首相の17日の衆院外務委員会での答弁要旨は次の通り。

 福島伸享氏(民進)森友学園の籠池泰典氏が、安倍昭恵首相夫人から100万円の寄付金を受け取ったと発言した。

 首相 私は寄付を行っておらず、妻個人も行っていない。一方的に名前を出され、大変当惑している。多額の寄付を私自身が行うことはあり得ない。妻や事務所など第三者を通じても行っていない。念のため妻にも確認を取ったが、領収書などの記録もない。

 福島氏 (籠池氏への)訴訟を考えることは。

 首相 訴訟を起こせば相当な時間を割くことになる。こうしたことは行うべきではない。

 福島氏 4野党代表者が16日に籠池氏の自宅を訪れた際、妻の諄子氏の携帯電話に昭恵夫人から「幸運を祈ります」とのメールが届いたとのことだ。昨日までメールのやりとりをする関係を続けているのをご存じか。

 首相 妻は一時、(開校予定だった)小学校の名誉校長を引き受けていたので、退任後もやりとりはしていた。私とは考え方が違うが、一度付き合った人間とは妻の方から関係を切ることはない。

 福島氏 メールを確認したのか。

 首相 先方が2月28日と3月8日のメールのやりとりを発表したので中身を確認した。相手側が了解するなら公開しても全然問題ない。妻が諄子氏に確認したところ、講演料を支払ったということはなかった。メールのやりとりをする中で、国有地の払い下げや学校の認可に関わることがあれば問題だが、メール自体は全く問題ではない。政治の圧力があったかどうかは、私も妻も一切関わっていない。

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