軌間変換装置を通過するフリーゲージトレインを視察する福岡資麿参院議員(右)ら与党PTの国会議員=熊本県八代市

 九州新幹線長崎ルートの整備方針を議論する与党プロジェクトチーム(PT)検討委員会のメンバーが15日、長崎ルートに導入予定のフリーゲージトレイン(FGT、軌間可変電車)の検証走行試験を視察した。佐賀県選出の古川康衆院議員、福岡資麿参院議員を含む5人がFGTに乗り込んで新幹線から在来線への直通運転を体験し、開発状況を確認した。

 FGTは2022年度の暫定開業時の先行車両導入を目指しているが、車軸の不具合対策の技術評価をクリアできず、今夏の耐久走行試験再開の判断に向けて昨年12月から検証走行試験を重ねている。国交省は、FGTの現状を理解してもらった上でPTの議論につなげてもらおうと、試乗を呼び掛けた。

 与党議員5人は、新幹線鹿児島ルートの新八代-熊本間と在来線の新八代-有佐間を試乗し、新八代駅近くにある軌間変換装置(全長約70メートル)で車軸の幅を新幹線から在来線に変える様子も体感した。

 福岡議員は「軌間変換は言われなければ気づかないぐらいスムーズ。あとは耐久性の問題」と述べ、古川議員も「乗った感じは完成形に近い。ただ車両内には機械を積んでおり、小型化して車両の下に収めるなど営業車両として使うための技術開発を完成させる必要がある」と指摘した。

 検証走行試験では3月までに約1万キロを走行する予定で、12月末までに3千キロを走行。「摩耗も含めて明らかな異常はない」(国交省)という。技術開発室の岸谷克己室長は「佐賀、長崎県から開発状況の開示を求められているので、両県と相談して知事や議会関係者の試乗も考えたい」と話している。

このエントリーをはてなブックマークに追加