大多数の人には簡単にできることが、ある人にとってはとても難しく、日常生活を送るうえで人知れず困っていることを知っていますか?もしかしたらそれはその人のせいではなく、生まれつきの発達のアンバランスさがもたらしたものかもしれません。《発達障害》の特性がある人もない人も、誰もが豊かに生きていくために、何をすべきかを一緒に考えてみましょう。

《発達障害》とは?

 「他人とコミュニケーションを取るのが苦手」「物事の段取りが悪い」「忘れ物が多く、提出物の期限が守れない」「ケアレスミスがやたらと多い」…。よくある話で、個々に見れば別に大した問題ではありませんが、このような状況が通常範囲を超えていて、なかなか改善されないとなると、周囲から“怠け者” “わざとやっている”などと思われてしまいます。中には「親の育て方が悪い」と非難され、本人はもちろん家族までがつらい状況に置かれてしまうことも。しかし、こうした問題は本人の努力不足や親の育て方などが原因ではなく、脳の発達における特性によって引き起こされているケースが多いのです。

 《発達障害》とは、その人が生まれながらに持つ特性によって日常生活や社会生活に何らかの支障をきたしている状態のこと。知能に遅れがない場合も多く、外からは分かりにくいため誤解を受けやすく、本人がつらい思いをしていることがあります。“障害”という言葉に惑わされがちですが、《発達障害》という障害はなく、生活するうえで支障がなければ、それらを障害ととらえる必要もありません。

 実際、《発達障害》の特性を持ちながら、社会で活躍している人はたくさんいます。歴史上の人物にも多く、発明王トーマス・エジソンをはじめアインシュタイン、モーツァルト、織田信長、坂本龍馬などもそうであったと考えられています。いずれも目のつけどころの斬新さや普通では考えつかないようなユニークな発想、興味のあるものに対してとことん追求する姿勢…という自分の持ち味をうまく生かし、優れた能力を発揮したといえるでしょう。

 《発達障害》の主な特性としては、「自閉症スペクトラム」「注意欠陥多動性障害(ADHD)」「限局性学習症(学習障害/LD)」などが挙げられ、複数の障害が重なることもあります。平成24年2~3月にかけて行われた調査(※)では、全国の公立小中学校の通常学級に在籍する児童生徒のうち、これらの特性が見られる子どもの割合は全体の6.5%(推定)といわれています。

※文部科学省初等中等教育局特別支援教育課資料

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