日本からタイに輸出されたスクラップに混入していた「電子機器ごみ」

 古いパソコンや携帯電話などの「電子機器ごみ」の発生量が東アジアや東南アジアで急増し、中国では5年で2倍になったとする報告書を、国連大と環境省が15日発表した。水銀や鉛などの有害物質も含まれるため、人体や環境への影響が懸念される。

 調査した12カ国のうち2015年の発生量トップは中国で668万トン。2位は日本で223万トン、3位は韓国で83万トンだった。次々に登場する新製品への買い替えペースが速まり、まだ使える機器が大量に捨てられた結果と言えそうだ。

 東アジアと東南アジア全体では1230万トン発生。国連大は「製品が短期間しか使われず、どんどんごみが増えている。適切に回収してリサイクルするべきだ」と指摘している。

 経済成長を続ける中国は11年に米国を抜いて世界最大のパソコン市場になった。電子ごみの規制に乗り出したが回収の仕組みが確立されておらず、個人消費の伸びを背景に10~15年に発生量が倍増した。

 日本は法律による家電機器の回収が進んで13%の増加にとどまった。ただ日本は国民1人当たりの電子ごみの量が多いのが特徴。使わなくなった携帯電話が自宅などに放置されて回収できていないなど課題もある。

 有害物質を含む電子ごみを巡っては、日本などの先進国からリサイクル目的のスクラップに混入して発展途上国に輸出されるトラブルも起きている。途上国での環境汚染や健康被害が懸念され、日本は法改正で電子ごみの輸出防止を進める方針だ。【共同】

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