武雄市長 小松政さん

 東日本大震災発生から約2週間後、有志4人でトラックに物資を満載して石巻や南相馬を回った。当時は武雄市の職員。その年の9月から1年間、復興支援財団に出向し、現地でニーズを探って支援に奔走した。2015年の市長就任後も、毎年1度は東北を訪ねる。今年も2月に陸前高田市を歩いてきた。

 「防潮堤ができ、高台では図書館が完成間近だった。町の姿は毎年変わり、ハード面の復興は進んでいる。一方で仮設住宅から離れられない人もいる。人のつながりが切れ、家賃も必要になるからだ。今年は七回忌の年だった。心のケアはまだまだ必要と実感した」

 相手の気持ちや状況を理解し、それに応じた「顔が見える」支援が復興につながると感じている。

 「震災当初は一緒だった悩みも今はそれぞれ。福島では自宅に帰れる人、帰れない人がいる。自治体によって復興の歩みや手法も異なる。求めていることに手が届くような『顔が見える』支援が欠かせない」

 武雄にいてできることを考え、実践し続けている。

「武雄市は行政だけでなく、婦人会などの団体や個人を含めて市全体が陸前高田と交流を重ねている。市の物産展に東北の名産品も並ぶ。相手の姿も見えている。私は今後も自分で聞いて、確かめた姿を市民に伝えていく。いつまでもつながり続け、見守っていきたい」

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