政府は金融ディーラーなど高収入の一部専門職を、残業代支払いといった労働時間規制の対象から外す「高度プロフェッショナル制度」の創設を盛り込んだ労働基準法改正案を修正する方針を固めた。政府関係者が11日、明らかにした。不十分との懸念がある健康確保措置を強化する。安倍晋三首相は、見直しを要請している連合の神津里季生会長と13日にも会談、修正に踏み切る見通しだ。

 労基法改正案は国会に提出済み。野党や過労死遺族は「残業代ゼロ法案」と批判を強めており、2年以上審議が先送りされた。政府は連合の懸念に配慮する姿勢を示し、世論の批判をかわす狙いがあるとみられる。

 ただ、民進党の大串博志政調会長は11日、国会内で記者団に「長時間労働の例外をつくるという法案の本質が変わらない限り、賛成するのは難しい」と述べた。神津氏は取材に「そもそも制度が必要だと思っていないが、健康管理が今の仕組みのままでは犠牲を生じかねない」と見直しを求めた理由を説明した。

 新制度は年収1075万円以上の専門職が対象だが、労働時間規制の枠外になるため働き過ぎへの懸念が強く、健康確保措置が設けられた。(1)年間104日の休日取得(2)終業から始業までに一定の休息を確保する「勤務間インターバル」(3)働く時間の上限設定-から企業がいずれかを選ぶ。【共同】

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