障害者や高齢者にも利用しやすいよう手すりやスロープを備えた旅館=嬉野市の「初音荘」

 宿泊施設などのユニバーサルデザイン(UD)のあり方を探ろうと、高齢者や障害者らによるモニターツアーが、県内各地で実施された。対象の旅館やホテル、飲食店など利用して感じた評価や不便さをアンケートで収集し、さらなる利便性向上につなげる。

 ツアーは、13~17日までの5日間で、県内外から約230人が県内の旅館やホテル19施設を利用した。いずれの施設も本年度、県観光連盟の事業で、佐賀嬉野バリアフリーツアーセンターの助言に基づき施設改修などに取り組んだ。ツアーでUD化の効果とさらなる需要を把握する。

 アンケートでは部屋や浴室、トイレなどの設備面のほか、スタッフの対応などへの気づきも尋ねる。家族や介助者など同行者にもアンケートを採り、すでに「トイレが広々として安心」「ベッドと机の間が狭く、車いすでは回れない」などさまざまな気づきが寄せられている。

 14日には、嬉野市のデイサービスから利用者やヘルパーら18人が、市内の温泉旅館「初音荘」を訪れ、温泉や食事を楽しんだ。「湯船の中に段差があって入りやすかった」「廊下は手すりやスロープがあって、特に気になるところはない」と笑みをこぼしていた。

 同旅館は以前から身障者用特別室を整備し、本年度もトイレを改修。杉光勝義社長は「モニターのアドバイスを改善につなげたい」とさらなる充実への意欲を示す。事業主体の県観光連盟は「本年度は宿泊施設のみの改修だったが、来年度以降はさらに飲食店などへも広げ、県内への観光客の裾野を広げていきたい」としている。

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