がれきを撤去しながら、行方不明者の捜索をする警察官=11日午前、福岡県朝倉市

■福岡・大分、1388人避難長期化も

 九州北部の豪雨から12日で1週間を迎える。福岡、大分両県で死者は25人に上り、20人超が行方・安否不明となっている。住宅を失うなどして約1400人が避難し、長期化の恐れが出ている。住民の孤立はほぼ解消されたが、大量の土砂や流木が捜索やライフラインの復旧を阻み、生活再建はほど遠い。 

 被害は筑後川流域の福岡県朝倉市と東峰村、大分県日田市に集中している。11日までの死者は朝倉市19人、東峰村3人、日田市3人。うち19人の身元が判明した。数十キロ下流の有明海で見つかった5人の遺体のうち1人は朝倉市の男性だった。警察はほかの4人についても豪雨との関連を調べている。

 行方・安否不明者は朝倉市の20人、福岡県うきは市と東峰村の各1人。自衛隊や消防などは約1万2千人の態勢を維持し、捜索などを続けた。

 両県によると、福岡で1110人、大分で278人が避難を強いられている。真夏日が続く中、熱中症対策などが課題になっている。

 一時、計1700人が孤立状態になったが救助が進み、福岡県は11日に解消した。110人が取り残されている日田市も、道路復旧で12日にも解消する見込み。

 被災地ではこれまで救助や捜索が優先され、電気、水道などライフラインの復旧にまで手が回っていないのが現状だ。

 安倍晋三首相は11日、官邸で開かれた関係閣僚会議で「一日も早い生活再建に全力で取り組む」と述べた。12日には両県入りし、避難所などを訪れる予定。

 住宅被害は朝倉市の72棟を中心に全壊が約100棟に上る。福岡県は11日、朝倉市と東峰村を対象に、再建費用が支給される被災者生活再建支援法を適用した。東峰村は10日、仮設住宅を建設する方針を明らかにし、朝倉市も検討を始めた。日田市は公営住宅を無償提供して対応する。

 朝倉市は11日、税の減免や義援金を受けるために必要な罹災(りさい)証明の申請の受け付けを始めた。日田市では8日から約400件の申請があった。

 JR九州によると、線路が寸断した久大線と日田彦山線では復旧のめどが立っていない。【共同】

このエントリーをはてなブックマークに追加