「脳科学で考える学び」と題して話す茂木健一郎さん=多久市の県産業技術学院

■「サプライズ」認知症予防に

 脳科学者の茂木健一郎さんの講演会が18日、多久市の県産業技術学院であった。多久に縁の深い孔子の教えをヒントに、本当の賢さとは何か、いかに生きていくべきかを考えた。

 茂木さんは人工知能(AI)が発達してきていることを挙げ、「知識が豊富」といった学力は陳腐化することを指摘。人間の個性についても触れ、内気でも鋭い観察力を持つ身近な作家を例に挙げ、「人間の生きる道はたくさんある。そこでいかに生きるべきか考えられる人が賢い」と訴えた。

 孔子の教え「七十にして心の欲する所に従えども矩(のり)を踰(こ)えず」を紹介。「自分の欲望が他人ために何かをするということにつながり、社会に役立つというふうに進化することを表していたのかもしれない」とし、生きるためのヒントにあふれた論語に目を通すことを勧めた。

 横尾俊彦市長との対談もあり、茂木さんは「子どもが興味を持ったことに大人が応援団となり、伸ばしてあげて」と助言。大人の脳を育むためには「バルーン搭乗やマラソン挑戦など人生で一度もやったことのないことをしてみて。『サプライズ』で分泌されるドーパミンが認知症予防の最高の対策にもなる」と語った。

 講演会は多久市が展開する「学びの里プロジェクト」の一環として実施。約300人が参加した。

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