宇宙航空研究開発機構(JAXA)が国際宇宙ステーションで研究した物質を小型カプセルに入れて大気圏に突入させ、小笠原諸島・南鳥島沖の太平洋に落として回収する実験を計画していることが11日、分かった。現在は研究で得られた成果物の地上への輸送を米国とロシアの宇宙船に頼っており、自前で回収する方法の確立を目指す。

 カプセルは、ステーションに荷物を運び終えて宇宙空間を飛行する補給機「こうのとり」から分離する。2017年度に打ち上げるこうのとり7号機で実験する方針。大気圏突入時に高温にさらされるカプセルの耐熱対策や突入経路の工夫を重ね、将来はステーションから直接カプセルを放出することや、月や火星などの物質を持ち帰る技術に応用する。

 カプセルは直径約80センチ、高さ約70センチ、重さ約170キロで、鹿児島県・種子島から打ち上げるこうのとりに搭載。高度約400キロのステーションに到着後、日本実験棟きぼうで作られたタンパク質の結晶を詰め、こうのとりの外部に取り付ける。

 こうのとりはステーションを離脱後、高度約120キロでカプセルを分離し、大気圏に突入して燃え尽きる。一方で耐熱加工をしたカプセルは、姿勢を制御しながら緩やかな角度で大気圏に突入。徐々に降下し、高度約17キロでパラシュートを展開、海に着水して浮きを広げる。位置情報を電子メールで送り、船で回収する。南鳥島の飛行場からJAXAの航空機で茨城空港に空輸、車で研究者に届ける。

 大気圏突入の技術は、小惑星の岩石を持ち帰った探査機「はやぶさ」で実証している。【共同】

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