通行止めが解除され、孤立していた小野地区方面に向かう車両=12日午後、大分県日田市

■不明20人超の捜索続行 

 福岡、大分両県を襲った九州北部の豪雨から1週間となった12日、大分県日田市の小野、大鶴2地区計110人の孤立状態が解消した。地区に通じる道路の応急復旧を終えた。これで豪雨による孤立地区は全てなくなった。

 ただ、両県では道路の損壊や橋の流失が複数箇所で発生。家屋が被災した住民ら約1300人の避難も続いており、生活再建に向けた復旧作業が急務だ。両県の死者は計25人に上っている。

 福岡県警によると、朝倉市内で12日、新たに3人が心肺停止の状態で見つかった。

 福岡県の孤立地区は11日に解消した。ただ、朝倉市では20人超の行方や安否が依然分からず、自衛隊などは11日から夜通しで12日も捜索を続行、現場では住民が見守った。流された家屋があった場所には花が手向けられ、手を合わせる人の姿も見られた。

 被災地では11日夜から一時激しい雨が降ったが、12日午前は晴れて蒸し暑くなっている。

 安倍晋三首相は12日午前、豪雨の被災地に初めて入った。大分県日田市で鉄道の橋が流された現場を視察した後、広瀬勝貞知事と会談し「避難所環境の改善や住まいの確保など、生活支援に全力を尽くす」と伝えた。

 大分県によると、日田市の2地区は、山崩れで流出した土砂が川をせき止める「土砂ダム」などで、道路が寸断されていた。電気や水道などライフラインの被害は限定的だったため、とどまることを望む住民もいた。必要な物資は自衛隊がヘリコプターで運んでいたという。

 福岡県は12日午後から、災害救助法に基づき、民間賃貸住宅を県が借り上げて提供する「みなし仮設住宅」の受け付けを開始。住宅被害は朝倉市の72棟を中心に全壊が約100棟に上る。【共同】

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