災害救助や空中消火に出動する消防防災ヘリコプターについて、佐賀県は16日、各市町による人件費負担などを条件に導入する方針を示した。県市長会は県が示した条件に理解を示し、県町村会にも反対意見はない。県は全20市町から正式に要望を受ければ、新年度にも県議会に関連予算を諮る。

 県によると、全国では佐賀と沖縄県だけが防災ヘリを所有していない。昨年2月、佐賀県と20市町による意見交換会(GM21ミーティング)で市長会が導入の検討を提案していた。

 佐賀市内で同日開かれた県市長会会合に県の大川内直人危機管理・報道局長らが出席、防災ヘリの考え方を示した。全市町が防災ヘリの必要性を認識することや、県が設置する航空消防隊に市町が隊員を派遣し、その人件費負担を条件に挙げた。「全市町で合意し、県に要望があれば導入手続きを進める」とした。

 航空消防隊は県職員2人、市町職員8人の計10人と仮定。県は、8人分の人件費を市町で負担することを求めている。

 導入経費の試算も示した。機体や機材、格納庫の整備費など初期投資額は21億円、年間経費は操縦士や整備士の人件費、燃料費や定期検査費などの年間維持費に2億5千万円かかる。県が負担する。

 導入スケジュール案によると、3月までに全市町から要望を受ければ、新年度に県議会に議案を諮り、機体を発注する。機体製造に約2年かかる見通し。

 市長会の会合では「これまで自衛隊目達原駐屯地があるので、必要ないという考えもあった」との意見が出た。県側は「全国各地で大規模自然災害が相次ぎ、県としても有用性を認識している。県内で災害があったとき、他に任せていいのかという問題意識がある」などと説明した。

 市長会はこの日、防災ヘリ導入を県に要望する考えを確認した。町村会は県から同様の説明を受けており、意思決定はしていないものの、反対意見は出ていない。

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