杵島郡大町町の町立病院民間移譲問題で、水川一哉町長は16日、新武雄病院(武雄市)に譲渡する方針を固めた。町議会全員協議会で新武雄病院が提示した移譲条件を説明し、「おおむね合意が得られた」と判断した。4月からの経営交代を予定し、今月内にも関連議案を審議する臨時議会を開く。

 移譲条件は(1)土地、建物、医療機器を含めて有償で移譲する(2)総合内科を週4日、整形外科を同2日診察する診療所を残し、町が継続を求めている眼科は継続する方向で関係者と折衝する(3)医師や看護師、職員は不利益のない形で雇用を継続する(4)武雄-大町間の巡回バスを運行する-など。

 「有償」の金額について水川町長は取材に対し、「金額は言えないが、これまでの負債や退職金の割り増し分などの移譲に伴う経費を含め、町や病院に借金が残ることはない」と述べた。

 新武雄病院は「金額は上限として提示した。眼科は町の求めに応じて今の町立病院の眼科医を対象に折衝する」とし、「入院病床の60床は3月末になくすのではなく、患者の状況を見ながら対応する。バスは町内巡回などではなく病院間での運行を考えている」と説明した。

 町立病院の民営化では、昨年末に他の病院からも経営移譲の打診があった。町議会に内容を説明したが、無償譲渡などの条件に難色を示す意見が多く、今月初めに断った。

 水川町長は「民営化に反対する声もあったが、議員の多くは新武雄病院への移譲に合意する考えだった。議会と最終的に詰め、話を進めたい」と話した。

 町立病院の経営移譲問題は、約1年前に新武雄病院が町に経営移譲を打診したことで論議が始まった。町は施設老朽化による建て替えの必要性、将来を含めた経営環境の厳しさなどを考慮して検討していた。町民には反対の声もあり、存続を求める署名も提出されている。

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