2015年に75歳以上のドライバーによる死亡事故は458件で、運転免許保有者10万人当たりの死亡事故件数は9・6件となり、75歳未満の4・0件の2倍を超えていたことが16日、警察庁のまとめで分かった。ハンドルやブレーキなどの操作ミスが3割に上ることも明らかになった。【共同】

 高齢ドライバーの重大事故が相次いだことから、3月には75歳以上の運転者への認知機能検査を強化する改正道交法が施行される。これを踏まえ、75歳以上に絞った詳細な分析を初めて実施し、この日始まった有識者会議に結果を報告した。

 警察庁によると、75歳以上の免許保有者は、05年末に236万人だったのに対し、15年は477万人に増加。25年ごろには「団塊の世代」による大幅増が予想され、一層の対策が求められる。

 75歳以上の死亡事故は05年以降、毎年400件台で横ばいが続いている。しかし、死亡事故の総数は70年をピークに減少傾向にあるため、75歳以上が占める割合は右肩上がりの状況で、割合は05年の7・4%から15年の12・8%へ大幅に上昇している。

 事故の要因では458件のうち、ハンドル操作やブレーキ、アクセルの踏み間違いなど「操作不適」が134件で29・3%を占めた。106件の「安全不確認」が23・1%、85件の漫然と運転するなどの「内在的前方不注意」が18・6%で続いた。

 ブレーキとアクセルの踏み間違いを巡っては、11~15年に計226件の死亡事故があり、75歳以上が半数近い109件を占めた。年齢層別で最も多かったのは80~84歳の53件で、23・5%に達した。65歳未満は48件で、21・2%だった。

■免許返納率、佐賀は九州最低

 警察庁は、都道府県別の状況も分析。75歳以上について免許人口10万人当たりで死亡事故件数を見ると、東京が2・35件、大阪が3・98件に対し、石川が25・07件、福井が23・30件と地域差がある実態が浮かんだ。佐賀県で75歳以上のドライバーが起こした死亡事故は5件で、免許人口10万人当たりでみると、11・70件になっている。免許の返納率は九州では最も低い1・75%だった。

 免許の返納率では、東京の5・03%、大阪の5・41%は全国平均の2・77%を大きく超えている。地方に比べ都市部の方が鉄道など車に代わる公共交通の整備が進んでいることが影響しているとみられる。

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