山元春義取締役(左)に廃止措置計画の実施を了解する回答書を渡す副島良彦副知事=佐賀県庁

 九州電力玄海原発1号機(東松浦郡玄海町)の廃炉に関し、佐賀県と玄海町は12日、九電に対して安全協定に基づき廃止措置計画の実施を了解した。九電は2043年度の完了を目指し、費用は約365億円を見込む。13日に解体の準備作業に着手する。玄海3、4号機の再稼働準備も進めており、再稼働と廃炉の並行作業は全国で初めて。

 佐賀県の副島良彦副知事は県庁で九電の山元春義取締役に、廃止措置計画を了解する回答書を手渡した。初の廃炉作業となることを踏まえ、連絡をより徹底し、適切な放射線被ばく管理、労働災害防止などの順守を求めた。

 副島副知事は報道陣に、「安全第一が絶対条件。県がチェック機能を果たすため、これまで以上の連絡をお願いした」と述べた。再稼働と廃炉作業の並行に関しては「場所が離れており、作業エリアも確保されているので大丈夫だと思っている」と説明した。

 山元取締役は「当社として初めての廃止措置だが、しっかりと手順を踏み、丁寧に準備する。住民の安心が得られるよう、積極的な情報公開とコミュニケーションに取り組む」と話した。

 玄海町も九電に(1)安全を徹底し関係機関との情報共有に努める(2)地元企業の育成と活性化に寄与する(3)解体作業に入る前に改めて関係機関へ説明する-の3点を求めた。岸本英雄町長は「1号機がなくなることで税収が減る心配もあるが、廃炉作業で雇用が生まれる期待もある。作業が安全に行われるよう、町としても注視していく」と語った。

 玄海1号機は1975年に営業運転を開始、九電は運転開始から40年となった2015年3月に廃炉を決めた。同年12月、県と玄海町に安全協定に基づく事前了解願を提出していた。

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