全国表彰を機会に「小城をもっとディープに紹介したい」と話すライターの古賀紀子さん(中央)。左はデザインの松尾和昭さん、右は発行人の音成信介さん=小城市小城町の音成印刷

A5判のハンディーサイズ。高いデザイン性と丁寧な取材で小城在住の人物や飲食店を魅力的に伝える「おぎなう」

■編集、デザイン高評価

 佐賀県小城市内の人物や祭り、飲食店を紹介するフリーペーパー「おぎなう」(音成印刷発行)が、「日本タウン誌・フリーペーパー大賞2016」のライフスタイル部門で優秀賞に輝いた。受賞を機に、同誌のスタッフは「もっと小城をディープに紹介していこう」と喜びをかみしめ、さらなる上のクオリティーを目指している。

 「おぎなう」は2011年4月に創刊。偶数月に発刊し、2016年12月までに35号を数えた。発行元の音成印刷(小城市)は、市の委託で広報誌を手掛けた経験もあり、「自由な視点で、小城を深掘りするにはフリーペーパーが一番」と不採算ながらも創刊に踏み切った。

 同誌の名称には「小城Now(なう)」と「補う」の語呂を掛け合わせている。取材ライターの古賀紀子さんは「4町合併し10年が過ぎたが、いまだに各町の住民は隣の町について知らないことが多い」と話し、「人物や店舗を丁寧に紹介することで、町境の敷居を低くして交流を高めていきたい」と期待を込める。

 当初A4判だった同誌は、13年の14号から女性にターゲットを絞り、フリーペーパーを手に街歩きし、店舗へ気軽に入ってもらおうとA5判のハンディータイプに切り替えた。人物や雑貨、飲食品を丁寧に取材し、写真撮影に趣向を凝らし、16~20ページを全カラー化して松尾和昭さんがデザイン性のある誌面に仕立てている。

 タウン誌やフリーペーパーを対象にしたコンテストは、昨年初めて古賀さんらが知り、早速応募した。200を超える競合誌から受賞を勝ち取った。東京の国立科学博物館日本館であった表彰式では、審査員から「読みやすさに加え、デザインがかわいく、地元の情報を分かりやすくまとめている」と高評価を得た。読者投票部門でも130誌中24位と上位に食い込んだ。

 創刊当時千部だった発行部数は、現在は約5500部に。同誌は小城市内をはじめ佐賀、多久、唐津など県内約100カ所に配置され「成田空港Spring Shop」にも置いている。発行人の音成信介さんは「小城市の中で、情熱を持って取り組んでいる姿をこれからも伝えていきたい」と意欲を示す。

このエントリーをはてなブックマークに追加