広告最大手の電通は17日、インターネット広告の不正に関する調査結果をまとめ、997件(96社)で不適切な業務が行われていたと発表した。不適切な部分の売上高は計1億1482万円に上り、このうち40件(10社)は広告を企業の依頼通りに出稿せずに計338万円を過大請求し、不正と判断した。担当の執行役員ら17人を同日付で処分し責任を明確化した。

 需要が急増しているにもかかわらず、人員補充や研修を怠ったことなどが原因と説明。再発防止策として4月以降、広告の出稿実績を企業に説明する際の報告書を自動で作成する仕組みなどを導入する。広告が適切に掲載されたかを確認する専門部署も新設する。

 処分は、国内事業を統括している高田佳夫専務執行役員ら8人が今月から3カ月間、月額報酬の20%を減額。残る9人は相対的に問題への関与の程度が小さいとして同10%カットとした。

 不適切な業務は、ネット上に帯状に表示されるバナー広告や動画の中でも、主に年齢や検索傾向などから関心が高そうな広告を表示する「運用型」で見つかった。広告出稿の全体量は依頼通りだったが、企業に報告した内訳が事実と異なっていたり、広告出稿や報告は正しかったものの、請求手続きを誤ったりした事例もあった。

【電通のネット広告不正問題】企業から受注したインターネット上の広告が実際には掲載されていなかったり、掲載期間がずれていたりしたのに、当初の契約通りの料金を請求していた問題。トヨタ自動車の指摘で発覚し、電通が昨年9月下旬に問題を公表した。電通は不正請求の最終結果を昨年末までにまとめる方針だったが、調査対象のデータ量が膨大で遅れていた。【共同】

このエントリーをはてなブックマークに追加