■発電停止要請も視野

 太陽光発電事業者の電気供給量が増え、九州電力の受け入れ可能量を超える時期が迫っている。上限までの余裕は1月末時点で135万キロワット分あるが、400万キロワット以上の施設が今後発電を始められる状況にある。電気を安定して送るためには需給バランスを一定に保つ必要があり、九電は事業者への発電停止要請も視野に、暖房などの電気需要が減る4月以降の需給状況を注視している。

 九電は、電気の安定供給に影響しない範囲で受け入れられる太陽光の発電容量を817万キロワットとしている。1月末時点で682万キロワット分を受け入れ。これ以外にも九電と受け入れ契約を結び、稼働を控える施設が既に余裕量を超える418万キロワット分ある。

 太陽光発電は再生可能エネルギーの普及を目指す国の制度で電気の買い取り価格が高く設定され、投資目的で参入する事業者も相次いだ。ただ、稼働が日中に限られ、天候にも左右される。大量に普及すると火力発電などによる供給調整が難しくなり、需給バランスが崩れて大規模停電につながる恐れもあるという。

 このため九電は14年9月に太陽光の受け入れ手続きを一時中断した。15年1月に施設の発電停止を要請できる期間を従来の年30日間から時間単位で無制限に広げる新たなルールを設け、新規受け入れを再開した。

 管内では、太陽光発電施設の稼働が月6万~7万キロワットのペースで増えている。需給バランスが保てなくなる恐れがあれば、前日午後5時までにメールなどで事業者に発電停止を要請する。対象は50キロワット以上の約3200施設など。出力が小さい一般家庭については「稼働を続けられるように配慮する」としている。

 九電の試算では、受け入れ可能量を200万キロワット超過した場合、新ルール以降に契約した発電施設の停止時間は年間423時間で、超過分が増えるほど、停止時間が長くなる。

 九電は「蓄電池の運用も始め、停止時間を短くできるよう努力しているが、受け入れにも限りがある」と理解を求めている。

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