娘への母の秘めた思いを演じた「傾城阿波鳴門」。右手前が唐津近松座の竹本鳴子会長=唐津市鏡のレストラン「海浜館」

 唐津人形浄瑠璃保存会「唐津近松座」の定期公演の初演が15日、唐津市の虹の松原内にあるレストラン「海浜館」で開かれた。大夫(たゆう)(語り手)、三味線、人形遣いら約20人で作り上げる舞台に市内外の約30人が拍手を送った。

 演目は二つで、「寿式三番叟(ことぶきしきさんばそう)」は2体の人形が五穀豊穣などを願ってにぎやかに舞った。阿波藩(徳島県)のお家騒動を題材にした物語「傾城阿波鳴門(けいせいあわのなると)」は母と娘の情愛を描いた場面を上演し、大夫の声色、人形のしぐさから母の切ない思いが会場を覆った。

 約45分の公演後は来場者が人形に触れ、伝統文化を身近に感じた。佐賀市の千住透さん(67)は「若い頃から好きで、東京の国立劇場や徳島で見てきたけど、遜色なくびっくり。また来たい」とうなっていた。

 浄瑠璃指導者で大夫の竹本鳴子さん(67)は「思いがけず多くの人に来ていただいた。緊張感があり、励みになる」と話していた。次回は2月19日で、毎月第3日曜日午前11時から上演する。観覧料は500円。

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