中島誠之助氏(左)や鈴田由紀夫氏(右から2人目)らが肥前窯業圏を生かした地域活性化の方策を探った日本遺産フォーラム=長崎県佐世保市のアルカスSASEBO

 「肥前窯業圏」の日本遺産認定を生かした地域活性化を考えるフォーラムが18日、長崎県佐世保市であった。古美術鑑定家で伊万里文化大使の中島誠之助氏や、佐賀県立九州陶磁文化館館長の鈴田由紀夫氏らを交えたパネルディスカッションなどで、世界に向けた情報発信や県境を越えた連携のあり方を探った。

 パネル討論は日本遺産審査委員長の稲葉信子氏がコーディネーターを務め、5人が登壇した。中島氏は、長崎県波佐見町で10年以上続く「めし碗(わん)グランプリ」を例に「地元の地道な努力が熱気を生む。食を含め五感に訴えることが必要」と話し、アニメ映画とのタイアップなどを提言した。鈴田氏は、肥前の焼き物の多様性に触れ「産地同士が競い合い、プライドを持って発展した歴史の物語を伝えていきたい」と述べた。

 文化庁の担当者は、焼き物作りなど体験型観光の新たな可能性や、SNS(会員制交流サイト)を使った情報発信に留学生の協力を求めるなど、日本遺産に認定された別の地域の取り組みを紹介した。

 佐賀、長崎両県と西松浦郡有田町や伊万里市、佐世保市など8市町でつくる「肥前窯業圏」活性化推進協議会が主催した。会場には両県の窯業や行政関係者、焼き物ファンら約1千人が詰めかけた。

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