佐賀銀行の干隈支店(福岡市城南区)に侵入して現金5430万円を盗んだとして、窃盗などの罪で追起訴された元行員吉田淳被告(42)の第3回公判が21日、福岡地裁(岩田淳之裁判官)で開かれた。吉田被告は起訴内容を「知らないことで、共謀した事実はない」と否認、無罪を主張した。

 検察側は冒頭陳述で、吉田被告が在職中、干隈支店に出向いて解錠操作をする行員の背後から暗証番号を把握し、窃盗グループに漏らしたと指摘した。行内で入手した顧客情報を悪用し、侵入前に干隈支店に多額の現金を用意させたことも明らかにした。

 起訴状によると、吉田被告は仲間と共謀して昨年10月、干隈支店で職員出入り口の鍵を開けて侵入し、現金を盗んだとされる。行員寮で干隈支店の鍵を盗んだとして、窃盗などの罪で公判中で、昨年8月に佐賀銀行箱崎支店(福岡市東区)で発生した窃盗目的の侵入事件についても、実行犯を手助けした建造物侵入ほう助罪で起訴されている。

 検察側は公判で、吉田被告に消費者金融などからの約2200万円の借金があることが行内で発覚し、改善策を講じた後も、再び約300万円の借金を抱えた金銭事情を示した。

 箱崎支店の侵入事件で新たに起訴された福岡市東区千早、無職猿渡丈広被告(32)と同市博多区築港本町、無職松島宏被告(30)の初公判も同日、福岡地裁(井野憲司裁判官)であり、松島被告は起訴内容を認め、猿渡被告の罪状認否は次回公判に持ち越された。

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