藤田直子氏

江里口秀次氏

 小城市長選は新人で文化団体代表の藤田直子氏(64)=三日月町=と、現職で4選を目指す江里口秀次氏(64)=小城町、3期=の一騎打ちとなり、まちづくりや人口減対策などを巡り論戦を繰り広げている。奇(く)しくも小城高校の“同窓”対決となった2人の横顔を紹介する。

■藤田直子氏(64)、主婦、教育者の視点生かす

 4年ほど前、小城町の山間にある実家がスマートインターチェンジに続く道路拡張用地に当たり、立ち退きの対象になった。公共工事の進め方に不信感を抱き、「情報は市民に開かれた形にしないといけない」と政治への関心を高めた。

 小城市長選出馬を意識し始めたのは昨年秋。以来、市議会を傍聴し、新聞などで市政の課題を探った。「主婦、教育者、国際感覚、あらゆる角度からの視点を生かした市政に取り組みたい」

 小城高校を卒業後、神戸女子大文学部に進んだ。卒業後は医師と結婚し3人の息子を育てながら、非常勤講師として兵庫県の高校で英語を教えた。会話ができる外国語は堪能な英語のほかドイツ、フランス、ロシア、スペイン、イタリア、アラビア、中国の8カ国語。英語検定の面接委員を務めたこともある。

 訪れた国は100カ国以上に及び、中でも関心を持った国はポーランド。「大国に囲まれた歴史を持つ国で、小城の歴史と重なる部分がある」。行きたい場所は仏皇帝ナポレオンの流刑地、セントヘレナ島。実家ではさまざまな種類のバラを植栽している。猫1匹と同居。三日月町。

■江里口秀次氏(64)、 政治への決意、揺るがない

 毎朝、30分かけ約2キロを歩く。夜も自宅のルームウオーキング機で1時間ほど汗を流す。健康に細心の注意を払うのは、市長2期目の2009年春、精密検査で「悪性リンパ腫」と診断されたことが大きい。半年間、抗がん剤治療をしながら職務をこなした。剣道六段の腕前。「そろそろ七段を狙ってみようかな」。体力的な自信も出てきた。

 佐賀青年会議所の活動が政治と関わるきっかけに。35歳のころ「まちづくりを考えているうちに、『町長になりたい』と思った」。

 経営していた文具卸会社を整理中、2000年、小城町長の辞任で町長選が決まった。47歳。投票日の19日前に出馬を決めた。猛反対する家族と明け方まで話し合ったが、決意は揺るがなかった。旧小城町長から4町合併で誕生した小城市の初代市長に就いた。

 自身を「相手に元気を与える人間」と分析。好きな言葉は「小才は、縁に出合って縁に気づかず。中才は、縁に気づいて縁を生かさず。大才は袖すり合った縁をもいかす」。小城にもゆかりがある柳生新陰流の剣術家・柳生宗矩(むねのり)が作ったとされる柳生家家訓を心に留める。妻、長男と暮らす。小城町。

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