■政財界「もはやフルしか」

 九州新幹線長崎ルートへのフリーゲージトレイン(FGT)導入が2022年度の暫定開業に間に合わないことが明確になった14日、開業を見据え駅前再開発を進める沿線自治体トップは戸惑い、反発。「もはや全線フル規格しかない」。長崎県内政財界の熱気はいよいよ高まる。

 「いつまでたっても見通しが立たない。早くかじを切るべきだ」。全線フル規格化を望む八江利春長崎県議会議長はこう強調し「佐賀県にも丁寧に説明し、政治決着してほしい」と続けた。一般的な新幹線の2倍程度かかる維持管理コストについても「JRが受けるはずがない」と切り捨てた。長崎商工会議所の宮脇雅俊会頭も「佐賀県経済界とも協調し、官民一体の活動を推進したい」とした。

 長崎市の田上富久市長は、22年度暫定開業時のリレー方式の長期化を「沿線都市の活性化に重大な影響を与え、受け入れがたい」と不安視。諫早市の宮本明雄市長は「これ以上の遅れが生じないよう速やかな対策を」と国に苦言を呈した。両市長とも「新幹線本来の開業効果が最大限発揮できる山陽新幹線への直通乗り入れなど最終的な長崎ルートの在り方と、そこに至る道筋を明らかにしてほしい」と口をそろえた。

 大村市の園田裕史市長は「新大村駅(仮称)周辺の開発で、民間の投資意欲がそがれてしまう」と困惑気味。「全国初となる車両基地は観光資源として期待される。開発を続けるのかどうか早急に判断してほしい」と注文を付けた。(長崎新聞提供)

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