九州・沖縄8県の2017年公示地価は、前年比平均で住宅地、商業地ともに上昇に転じた。住宅地は0・2%で19年ぶり、商業地が0・6%で25年ぶり。各県平均では福岡と沖縄のみがプラス。利便性が高い都市部がけん引しているが、需要の弱い離島や過疎地は下落率がなお大きく、二極化の傾向が続いている。

 福岡の商業地は、北九州市で24年ぶりに上昇。福岡市中央区天神1丁目の「天神コアビル」が8県の最高地点で、1平方メートル当たり785万円だった。住宅地は、博多駅(福岡市)延伸を計画する同市地下鉄七隈線沿いが高い伸びを示した。ただ延伸区間で昨年11月に陥没事故が起き、担当の不動産鑑定士は「計画が遅れれば今後影響が出る可能性がある」とみる。

 佐賀は佐賀市中心部が上昇した。九州新幹線長崎ルートにあたるJR長崎駅(長崎市)の周辺商業地は再開発への期待などから好調。離島や半島地域の下落率が大きく、長崎県の担当者は「人口減や高齢化が続く限り、傾向は変わらないだろう」と指摘する。熊本市の高級住宅街は上昇したが、熊本全体では熊本地震の影響で下落に転じた。大分の観光地でも、商業地の上昇幅が大きく縮小した地点があった。

 宮崎の商業地は県全体で下落したが、宮崎市中心部が取引増で25年ぶりに上昇した。鹿児島はJR鹿児島中央駅(鹿児島市)に近い住宅地や周辺商業地で上昇したが、鹿児島市以外の多くは需要が弱く下落した。

 沖縄は高い住宅需要や国内外の観光客増から、昨年に続き住宅地、商業地ともに上昇した。【共同】

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