新作「誕生」の前に立つ池田学さん=佐賀市の県立美術館

 ペンを使ったリアルな筆致で国内外から高い評価を集める画家池田学さん(多久市出身、米国在住)の大規模な個展が20日、佐賀市の県立美術館で開幕する。自然と文明とが融合する壮大なストーリー、圧倒的な時空間の広がりを見せる展覧に、美術ファンの注目が集まる。

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 国内外の収集家や美術館が所蔵する作品約120点を展示する。「エピソードの始まり」「想像の旅人」「ミクロコスモス」「さまざまな断片」「自然と文明の相克」の5章に分けて、東京芸大時代、卒業制作で描いた初期作から代表作までを網羅する。

 池田さんが米ウィスコンシン州マディソンのチェイゼン美術館で約3年をかけ滞在制作した「誕生」は日本初公開。縦3メートル、横4メートルの大作で、自然災害を乗り越え、文明が再生していく光景を壮大に描写している。非日常的な物語を展開する一方、日常の一コマも細部に盛り込む。池田さんは「日本に限定せず、世界中で起こり得る災害と、そこから立ち上がる生命の力強さを描きたかった」と話す。

 ニューヨーク・タイムズ紙が選ぶ最も世界にインパクトを与えた作品「Best of 2011」として評価された「存在」や、文化庁の新進芸術家海外研修員としてカナダで描いた「Meltdown」など海外で話題を集めた大作も飾る。会場には動物の挿画、朝日新聞に掲載した法廷画、少年時代のスケッチ、絵手紙や旅日記も並ぶ。

 19日は内覧会があった。池田さんは「創造力の原点となった佐賀で個展を開催でき、ワクワクしている。絵を通したつながりや、佐賀でしか得ることのできない反応を楽しみたい」と開幕を待ちわびる。

 同展は佐賀県と佐賀新聞社、サガテレビが主催。会期は3月20日まで(月曜休館)。観覧料は一般1200円、高校生以下は無料。

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