フナが入った水槽を興味深くのぞき込む男の子=鹿島市浜町の酒蔵通り(撮影・鶴澤弘樹)

 300年以上続く伝統の「鮒(ふな)市」が19日、鹿島市浜町の酒蔵通りで開かれた。郷土料理「鮒んこぐい」に使う寒ブナを求め、県内外から訪れた大勢の買い物客でにぎわった。

 鮒んこぐいは、フナを生きたまま昆布巻きにし、ダイコンやゴボウなどと一緒に一昼夜煮込む料理。鮒市は「二十日正月」に醸造元や網元の奉公人の労をねぎらおうと、高価なタイの代わりにフナでもてなしたのが始まりとされる。今年は3業者が販売した。

 通りには夜明け前から黒光りするマブナ、ヘラブナが入った水槽が並べられ、常連客が袋いっぱいに購入して持ち帰る姿もあった。杵島郡江北町から妻と訪れた吉岡偉寿さん(83)はヘラブナ約3キロを買い、「ダイコンやレンコンと煮込みたい」と話した。

 地元の女性ボランティア7~8人で作った鮒んこぐいの試食も盛況だった。3日前から野菜の仕込みなどを始め、フナは2日間かけて煮込んだという。有志の一人の熊本良子さん(69)は「今年は初心者ばかりだったけど、皆さんがおいしいと言ってくれてほっとしています」と語った。

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