刑法犯認知件数の推移 ※16年は暫定値

 昨年1年間に全国の警察が認知した刑法犯は99万6204件で、戦後初めて100万件を割り込んだことが19日、警察庁のまとめ(暫定値)で分かった。前年より10万2765件(9.4%)の減少。人口千人当たりの認知件数についても7.8件で、前年より0.8件の減少となり、戦後最少を更新した。

 刑法犯の認知件数は、2002年の約285万4千件をピークに減少傾向にある。警察庁の担当者は「ひったくりなど街頭犯罪への対策が進んだほか、防犯ボランティアや防犯カメラの存在も大きい」と要因を分析している。

 罪種別では、未遂を含む殺人が37件(4.0%)少ない896件で前年に続いて戦後最少を更新し、既遂は339件だった。放火も178件(16.3%)少ない914件、強姦(ごうかん)は178件(15.3%)少ない989件となり、いずれも約70年ぶりに千件を下回った。

 これらに強盗や強制わいせつなども加えた重要犯罪の合計も、1018件(8.1%)減の1万1547件だった。

 侵入盗や自動車盗、ひったくりなどの重要窃盗犯についても、全ての手口で認知件数が減って9万5311件となり、統計を始めた1954年以降では初めて10万件を下回った。

 一方で、増えた罪種もある。増加件数が最も多かった詐欺では、役所や年金事務所の職員を装って「還付金がある」とだまし、口座に現金を振り込ませる還付金詐欺などの手口が増え、1567件(4.0%)増の4万999件だった。

 略取誘拐・人身売買も36件(18.8%)増の228件で、9年ぶりに200件を超えた。会員制交流サイト(SNS)で知り合った男が少女を連れ回したり、別居中の親が子どもを連れ去ったりする事案が目立った。

 摘発件数は33万7096件で2万388件(5.7%)の減少だったが、摘発率は認知件数も減った影響で1.3ポイント上昇し、33.8%。重要犯罪は76.6%で4.3ポイント上昇、重要窃盗犯も54.6%で2.0ポイントの上昇だった。摘発人数は22万6418人で、うち14歳以上20歳未満の少年は3万2007人だった。

 佐賀県警刑事企画課によると、県内で認知された刑法犯は前年に比べて333件(6.1%)少ない5089件だった。2003年の1万4351件をピークに減少傾向にある。内訳では、万引などの窃盗犯が3759件で最も多いが、前年より179件(4.5%)減少。次いで粗暴犯が31件(9.2%)減の304件、知能犯が32件(13.5%)減の236件となっている。摘発件数は前年より805件(23%)少ない2658件だった。【共同】

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