トランプ次期米大統領

 【ワシントン共同】昨年11月の米大統領選で勝利したドナルド・トランプ氏(70)が20日、第45代大統領に就任、共和党政権が8年ぶりに発足する。1期目として歴代最高齢、軍務や公職経験がないのも初めてで、異例ずくめの大統領だ。雇用創出など「米国第一」を掲げるが、支持率は記録的な低水準。就任式のボイコットが相次ぐなど逆風の中での船出となる。

 スパイサー次期大統領報道官は18日、トランプ氏が就任初日に四つか五つの分野で大統領令を発令する方針だと語った。メキシコ国境への壁建設や環太平洋連携協定(TPP)からの脱退など、主要公約のいずれかを検討しているとみられる。

 トランプ氏は任期が始まる20日正午(日本時間21日午前2時)に合わせ、首都ワシントンの連邦議会議事堂前で就任宣誓。演説で「米国を再び偉大にする」決意を示し、オバマ大統領からバトンを受け継ぐ。副大統領にはインディアナ州知事を務めたマイク・ペンス氏(57)が就く。

 「一つの中国」の原則に基づく従来の対中政策を無視して台湾の蔡英文総統と電話し、TPP脱退やイラン核合意の見直しも掲げるトランプ氏の就任は、多極化が進む国際情勢に影響する。

 冷戦後最悪となったロシアとの関係や、拡張主義的な行動を続ける中国への対応、過激派組織「イスラム国」(IS)掃討などにどう向き合うか目が離せない。国内でも選挙戦で深まった社会の分断克服や格差の是正、医療保険制度改革(オバマケア)の見直しなど多くの課題が待ち受ける。

 8年前オバマ氏の就任式は過去最多の約180万人が集まったが、今回の予想は70万~90万人。ワシントン・ポスト紙の世論調査では、トランプ氏を「好ましくない」と思う国民は54%に達し、就任前としては過去40年で最も不人気という。

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