雨上がりの13日に杵島郡江北町で見つかったオオクビキレガイ=江北町八町

 佐賀県内で近年、外来種の「オオクビキレガイ」とみられるカタツムリが繁殖し、食害が問題になり始めている。環境省が、生態系や農業に被害を及ぼす疑いがある「未判定外来生物」に分類している生き物で、杵島郡内で農作物への食害が確認されている。

 国立環境研究所(茨城県つくば市)によると、オオクビキレガイは地中海沿岸原産で、殻が細長く2~3センチの円筒状で、黒っぽい体が特徴。雑食性で、植物に加え、他のカタツムリやナメクジも食べるが、詳しい生態は分かっていない。

 国内への侵入経路や時期も不明だが、1988年に福岡県北九州市で初めて確認された。その後、和歌山や千葉県などでも見つかり、昨年は岡山や広島県でホウレンソウやシュンギク、レタスが食害に遭い、関係機関が注意を促した。

 杵島郡江北町八町の武富由美さん(48)の庭では、雨上がりの今月13日の朝、葉が食べられたソラマメの根元で多数見つかった。武富さんは「数年前から見かける。最初はナメクジ用の薬を使っていたけれど、対応できない数になってきた」と表情を曇らせる。

 佐賀自然史研究会の上赤博文さん(62)=小城市=は「牛津町では10年くらい前からいると聞く。土や植木鉢を移す際などに、生息域が徐々に広がっている可能性がある」と指摘する。

 杵島農業改良普及センターによると昨年、白石町の農家のハウスでキュウリの苗の食害があったほか、江北町の家庭菜園でもキャベツや白菜が食べられて、相談を受けたという。「圃場(ほじょう)周辺の野菜のかすなどを撤去して乾燥しやすくし、見つけたら袋に密閉して除去を」と注意を呼び掛けている。

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