「共謀罪」の問題点などを指摘した共産党の穀田恵二国対委員長=佐賀市の東与賀文化ホール

 「共謀罪」の趣旨を盛り込んだ組織犯罪処罰法改正案に反対する集会が21日、全国各地で開かれた。初夏の日差しの中、参加者らは「絶対反対」「監視社会はいらない」と訴えてデモ行進。衆院法務委員会での採決強行に怒りの声を上げた。

 東京・新宿では若者ら約1800人(主催者発表)が「物が言えない社会をつくるな」と訴え行進。昨年解散した若者グループ「SEALDs(シールズ)」元メンバーらが結成した「未来のための公共」も加わり、東京都杉並区の大学生中山美幸さん(22)が「みんなが危機感を持っている。声を上げていこう」と呼び掛けた。

 福島県会津若松市では、市民ら約250人(主催者発表)が「共謀罪ダメ!」と書かれたプラカードを持って約1時間、シュプレヒコールを上げて練り歩いた。同市の無職増井健治さん(64)は「戦争の頃のように、自由に物を言うことができなくなってしまわないか」と訴えた。長野市のJR長野駅近くの広場では市民が「テロ対策とうそをつくな」と怒りの声。参加者は「いやです共謀罪」と書かれた横断幕やプラカードを持ち行進した。

 大阪弁護士会は、大阪市西区の公園で集会を開き、主催者発表によると4千人以上が参加。大阪のメインストリート、御堂筋を繁華街の難波周辺まで行進した。大阪府吹田市の無職福井正敏さん(66)は「プライバシーを侵害する法案は絶対に認められない」と語気を強めた。

 熊本市では市民らが中心部の商店街をデモ行進し「言論の自由が危ない」と声を張り上げた。熊本市の会社員上下澄久さん(62)は「十分な説明や審議がないまま採決され、とんでもない」と憤った。愛知県の市民団体が名古屋市で開いた集会で講演した山口二郎・法政大教授は「内閣を批判する人たちの抑圧に使われるのではないか」と指摘した。【共同】

 

■共産・穀田氏佐賀市で演説、強行採決を批判

 共産党国対委員長の穀田恵二衆院議員が21日、佐賀市内で演説した。「共謀罪」の趣旨を盛り込んだ組織犯罪処罰法改正案について、衆院法務委員会で強行採決した自民、公明の与党や日本維新の会の姿勢を批判した。

 穀田氏は「共謀罪」について「現代の治安維持法とも言うべき、内心の自由を侵す憲法違反の法律」と訴えた。岐阜県大垣市で風力発電計画を巡り警察が個人情報を中部電力子会社に提供していた例を挙げ、「一般人は対象外というが、すでに市民を監視している事実がある」と指摘、さらなる監視強化を警戒した。

 国営諫早湾干拓事業など県政重要課題への国の対応にも触れ、「自分たちが決めた大型公共事業は何があってもやる、批判を許さないという横暴さが表れている」と語った。国政選挙での野党共闘に関しては、「一緒になって少しずつ前に進み始めていることに大きな意味がある」と述べた。

 演説会は党佐賀県委員会が主催し、約300人が参加した。次期衆院選佐賀1区、2区に擁立する候補予定者2人も登壇した。

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