政府は2020年東京五輪・パラリンピック大会開催を見据え、これまで全国11カ所で開催していたサイバー防衛演習を本年度から47都道府県で展開する。地方自治体のサイバー攻撃への対応力を高めるのが狙い。16年度に約1500人だった受講者を倍増させたい考えだ。

 世界各国で同時多発したサイバー攻撃では、民間企業に加え、静岡県の消防端末が感染するなど自治体が被害に遭うケースが発生した。政府は、防護レベルの底上げが必要だと判断。大都市に比べて専門職員が少ない町村部の職員を対象に初心者向けの演習コースを新設した。

 国立研究開発法人の情報通信研究機構(NICT)内に4月に設置したナショナルサイバートレーニングセンターが演習の主体。初心者向けは6月20日の東京都を皮切りに全国で実施する。講義の一部はオンライン受講として効率化し、日帰りを可能にして山間部や離島の自治体の職員が参加しやすい日程にした。

 16年度は、20ある政令指定都市のうち18市が参加した。ただ町村は927ある自治体のうち151にとどまり、参加率が20%に達していない。

 演習は仮想のネットワークを用意し、標的型のウイルスに感染して被害が広がっていると想定。初動対応や内部感染範囲の調査、情報漏えいの有無など手順を確認する。専門職員用の演習では、実際の同時多発攻撃を参考にしたシナリオも用意する。【共同】

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