タクシー業界の行き過ぎた競争を防ぐために国が運賃幅を指定したのは違法だとして、タクシー会社「福岡エムケイ」(福岡市)が低運賃で営業できるように求めた訴訟の控訴審判決で、福岡高裁は19日、一審同様に「運賃幅の指定は、裁量権の逸脱や乱用に当たり違法」と判断、同社側の請求を認め、国側の控訴を棄却した。

 判決で佐藤明裁判長は、国は安い運賃で営業する事業者の利益を考慮せず、実態調査もしなかったと指摘。「低運賃の業者の存在が過当な運賃値下げ競争をもたらしたとも認められない」と述べ、国の運賃幅指定は不合理だとした。

 判決によると、九州運輸局は2014年2月、中型車の運賃の下限を1・6キロまで670円と指定したが、同社は620円で届け出し、運輸局から是正するように指導を受けた。

 国土交通省によると、同様の訴訟は全国で計6件起こされ、5件で国の敗訴が確定。国交省は下限運賃の見直しを進めている。【共同】

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