地元のネイルサロンの出張イベントで、教習の合間に爪の手入れをしてもらう女子高校生たち=鹿島市の鹿島自動車学校

 鹿島市の鹿島自動車学校(山口淳平社長)が、地元事業者向けに校内の一部を無償提供する取り組みを始めた。「市内に商品やサービスを紹介する場が少ない」という声に応えるもので、高校生ら若い世代が集まる特性を生かし、地元事業者のPR活動を後押しする。

 「すごい。ぴかぴかだ」「自動車学校で利用できるなんて新鮮」-。2月中旬、校内で開かれたネイルサロンの出張イベント。市内2店舗のネイリストが構えたブースに、受講生の高校生らが次々と訪れ、磨きたての自分の爪に見ほれていた。

 このスペースを貸す取り組みは、市内の中小企業・小規模事業者を支援する「かしまビジネスサポートセンター」と同校が考案した。センターには「地元にPRの場がない」と相談が寄せられる一方、学校側は施設を活用した地域活性策を模索しており、両者のニーズが合致したという。

 就職・進学前の2、3月、学校には1日200人近くが通ってくる。ブースには男女が垣根なく集い、ネイリストとの会話に花を咲かせた。爪を磨いてもらった鹿島実高3年の女子生徒(18)は「ネイルサロンにはいずれ行ってみたいと思っていたので、いい機会になった。ここでお菓子屋さんがPRしたら面白いかも」とジャンルの広がりに期待を寄せた。

 参加したネイリストの中島ともこさん(35)は「ネイルサロンは敷居が高いと思われているけど、地域に根付いた自動車学校という場所で身近に感じてもらえた」と手応えを得た様子。アンケートで、若者が使うSNSの傾向が把握できたといい、今後の宣伝の参考にするという。

 同校は、希望があれば今後も無償で場所を貸す方針。山口淳平社長(42)は「事業者にすれば消費者の生の声を聞くことができ、売り方や人の集め方を学ぶ場にもなる。お互いに地域の魅力を引き出していければ」と話す。

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