えとのとりの置物を作り、「ろくろでどこまでできるか、これからも挑戦したい」と話す村島昭文さん=有田町の昭文窯

 有田町のろくろの伊万里・有田焼伝統工芸士、村島昭文さん(81)が、えとに合わせて鶏の置物を作り上げた。「ろくろだけでもさまざまな形ができることを伝えたかった」といい、長年磨き上げたろくろの技術を駆使して生き生きと仕上げた。

 制作したのは白磁の雄(高さ28センチ)と雌(同23センチ)の2体。表面にははけ目で細かな文様を入れ、羽毛を表現している。「生き物の表情を出すのが難しかった」といい、顔の部分に苦労したが、時間を掛けて構想を固め、昨年11月に一気に作り上げた。

 有田焼の人形類は型で作られることが多いが、村島さんはこれまで、亀に乗る浦島太郎や、観音像、ひな人形などをろくろで作ってきた。「60年以上修業したろくろの技でどこまでできるか、これからも挑戦したい」と意欲を見せる。

 村島さんは15歳でろくろを始め、入社した深川製磁では宮内庁に納める食器類などを手掛けてきた。えとの置物を作ったのは初めてで、「シシ年生まれなので、とりあえずイノシシまでは作りたい。できればえとを一周したい」と次の目標を見据える。鶏の置物は同町大樽の昭文窯に展示している。

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