福岡県の朝倉市役所で罹災証明書を受け取る仲山昌成さん=18日午後

 九州北部の豪雨で甚大な被害の出た福岡県朝倉市は18日、公的支援を受けるのに必要な罹災(りさい)証明書の発行を始めた。19日には仮設住宅の建設を開始する予定で、被災者支援の動きが本格化する。一方、福岡県は17日、有明海で見つかった2人の遺体が朝倉市の小嶋ユキヱさん(70)、井手和子さん(59)と判明、豪雨の犠牲者だったと明らかにした。大分県と合わせ死者は34人となった。

 朝倉市ではこのほか、12日に発見された遺体の身元が足立曙光さん(70)と判明。依然として7人と連絡が取れておらず、18日も自衛隊員や消防隊員らが捜索を続けた。

 罹災証明書の発行は、福岡県東峰村、大分県日田市も近く開始。今回の豪雨で災害救助法が適用された大分県中津市では既に始まっている。朝倉市では、17日までに約1100件の申請があった。写真などから家屋の流失や全壊が明らかな場合、被害状況の調査をせずに証明書を出すとしている。

 朝倉市ではこの日、市職員2人が浸水被害を受けた老舗菓子店から調査を開始。店は近くの川から土砂が流れ込み、冷凍庫が壊れた。市は即日で証明書を発行し、市役所で受け取った社長の仲山昌成さん(57)は「これで一安心した。証明書は融資を受けるために必要。会社再建の第一歩になる」と話した。

 一方、朝倉市と東峰村では、19日から小学校のグラウンドなどで仮設住宅の建設が始まる。また国土交通省は18日、大量の土砂や流木が堆積している朝倉市の赤谷川など3河川に関し、福岡県の要請を受け応急復旧工事を代行すると発表した。2015年の関東・東北豪雨の鬼怒川堤防決壊を受け創設された権限代行制度で初の適用となる。

 ボランティアの支援も活発で、17日までの3連休には、朝倉市で延べ約5千人、東峰村で同約1800人、日田市で同約1900人がそれぞれ活動し、家屋からの土砂のかき出しなどに当たった。ただ、18日は朝倉市、東峰村、日田市のいずれも降雨の予報のため、受け付けを中止している。

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