関西電力高浜原発2号機の燃料取り扱い建屋に向かって倒れたクレーン=21日午後1時15分、福井県高浜町(共同通信社ヘリから)

 関西電力高浜原発(福井県高浜町)で20日午後9時50分ごろ、アーム部分の長さ約112メートルのクレーンが倒れ、2号機の原子炉補助建屋と燃料取り扱い建屋の外壁が一部壊れた。関電によると、周辺環境への影響はなく、けが人はいない。福井地方気象台によると、20日夕から21日未明にかけ暴風警報が出ていた。

 2号機は1号機と共に40年を超える運転の延長が原子力規制委員会に認可され、2020年の完了を目指す安全対策の工事中。クレーンは原子炉格納容器の上部をコンクリートで覆う工事の準備作業に使われていた。規制委の審査の中でも重要な課題の一つだった。

 関電の高島昌和高浜発電所運営統括長は21日、原発構内で記者会見し「心配をお掛けし申し訳ない」と謝罪した。倒れたクレーンを撤去し、原因を調査する。安全が確認できるまで、近くにあった他の3台も含めクレーンでの作業を中止する。運転延長に向けた安全対策工事のスケジュールに影響が出る可能性もある。

 関電によると、燃料建屋には使用済みを含めた計259体の核燃料が保管されている。屋根の一部が破損したが、天井からの落下物はなく、燃料に影響はなかった。

 クレーンは約270トンで、燃料建屋にもたれかかるように倒れた。転倒防止のため、アームの先端からワイヤでつるした約5トンの重りを接地させていた。

 原子力規制庁は事故後、現地に保安検査官を派遣。燃料建屋内部の壁面パネルの一部に隙間を確認した。

 規制委は昨年6月、1、2号機の運転延長を認可した。

このエントリーをはてなブックマークに追加