2015年に運転免許を更新した75歳以上の高齢ドライバーは約163万人に上り、更新時に義務付けられている認知機能検査では加齢に伴って認知症や認知機能低下の恐れがあると判定される割合が高くなり、84歳を境に半数を超えることが21日、警察庁の分析で分かった。

 高齢ドライバーを巡っては高速道路を逆走したり、小学生の列に突っ込んだりするなど多くの死傷者が出る事故が各地で発生。警察庁は3月施行の改正道交法で認知機能検査を強化、有識者会議を設けて新たな対策を検討。免許の自主返納の呼び掛けも続けている。

 75歳以上の認知機能検査は、免許更新の3年ごとに実施。15年の結果によると「認知機能低下の恐れなし」の第3分類が107万4000人で、全体の65・9%を占めた。これに対し「認知症の恐れ」の第1分類が5万4000人で3・3%となり、「認知機能低下の恐れ」の第2分類は50万2000人で30・8%に上った。

 第1分類と第2分類を合わせた割合を年齢別に見ると、75歳が29・8%、80歳が36・2%と徐々に上昇。84歳で50・1%と半数を超え、90歳で63・1%、97歳は87・5%に達した。100歳以上も12人が検査を受けたが、第1分類が3人、第2分類が9人で100%だった。

 警察庁は15年度に、高齢者講習の受講者1861人について、認知機能検査の結果と運転技術の相関関係も調査。赤信号を無視した割合を見ると、第1分類は21・3%、第2分類は12・3%、第3分類は10・5%だった。交差点での右左折や進路変更で合図をしなかったり、ハンドル操作が不適切なケースも第1分類が最も多く、認知機能の衰えが重大事故を招く恐れがあることを改めて示した。

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