クボタが復活させた収穫機「いぐさハーベスタ」

■生産量日本一の熊本県熱望に応え

 畳表の原料となるイグサの生産を後押ししようと、農機大手のクボタが専用の収穫機の製造を業界として約9年ぶりに復活させた。畳の需要減少や中国産イグサの輸入で国内農家が減り、一度は製造から撤退したが、収穫量日本一の熊本県からの強い要望に応えた。海外での日本ブームや2020年の東京五輪も追い風に、伝統産業の継承へ期待が高まっている。

 イグサの収穫は重労働の上、梅雨の晴れ間に一気に行わなければならず、専用の収穫機は欠かせない存在だ。クボタが復活させた「いぐさハーベスタ」は刈り取りから選別、運搬までを1台で賄える。6月から本格的な販売を始めており、当面は19年まで100台の限定販売となる。

 一度は製造を終えていただけに、機械の金型がなかったり、新たに設けられた排ガス基準を満たす必要があったりと、復活の試みは次々と課題に直面。製造コストは撤退前の約2倍に膨らんだが、国や自治体の助成もあって販売にこぎ着けた。

 熊本県の関係者は今回の復活を「農家にとって希望だ」と歓迎する。この10年ほどで国内のイグサ農家はほぼ半減し、国産の畳表の割合(16年)は19%まで落ち込んだが、歯止めになると期待する。イグサの国内生産は熊本県が95%以上を占める大産地だが、農林水産省などによると福岡や石川、広島、高知の各県でも行われているといい、クボタは19年までに要望があればこれらの県への販売拡大も検討する。【共同】

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