引きこもりの相談を受け付けている全国の自治体窓口のうち、家族会が150カ所を調べたところ、40代のケースに対応した経験があるとの回答が62%に上ることが22日分かった。50代も多く、高年齢化の深刻な状況が明らかになった。

 引きこもりが長期に及び40代~50代になると、親も高齢になり、介護が必要になったり経済的に困窮したりして、親子で「共倒れ」になるリスクがある。国が昨年公表した引きこもりの実態調査では40代以上は対象外で、不登校や若者の就労など、主に青少年の問題と捉えられてきた。対策の見直しが迫られそうだ。

 調査は「KHJ全国ひきこもり家族会連合会」が昨年11月~今年1月に実施。2015年施行の生活困窮者自立支援法に基づく自治体の相談窓口(全国約1300カ所)のうち、地域や人口規模などに応じて選んだ215カ所に質問票を送付。150カ所から有効回答を得た。

 引きこもりへの対応経験があったのは129カ所(86%)。本人の年齢(複数回答)は40代が93カ所(62%)と最も多く、続いて30代が78カ所(52%)、20代が69カ所(46%)で、50代も67カ所(45%)あった。

 40代以上の場合、父母から相談を受けた窓口が46%と最多で、本人は28%。課題は「就職活動や仕事への定着」「人間関係やコミュニケーション」「経済的な困窮」が目立った。支援の連携先として挙がったのはハローワークや生活保護を担当する福祉事務所、介護施設などで、高年齢の引きこもり家庭特有の多様なニーズがうかがえる。

 家族会は主に「40歳以上、期間10年以上」の引きこもりの人がいる61世帯の実態も調査した。約半数は支援を受けたものの、中断したことがあった。【共同】

=ズーム=

 ■引きこもりの高年齢化 内閣府は昨年9月、15~39歳を対象にした調査で、半年以上にわたり自宅や部屋から出なかったり、趣味の用事や近所のコンビニに行く以外に外出しなかったりする人が推計約54万人に上るとの結果を公表した。引きこもりの期間は「7年以上」が34.7%と最多で、2010年の前回調査の2倍超。引きこもりになった年齢も「35~39歳」が10.2%と倍増し、「長期化・高年齢化」の傾向が顕著だった。専門家は40代以上の実態調査が必要だと指摘している。

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