ジャズ界初のレコードは100年前の1917年2月、米ニューヨークで録音されたそうだ。今年は節目の年で、今月22日は「ジャズの日」でもあった。東京都内の老舗ジャズクラブのオーナーらによる「JAZZDAY実行委員会」が制定した記念日◆なんでも、JAZZの“JA”がjanuary(1月)の先頭2文字であり、“ZZ”が“22”に似ていることからきているという。こじつけ気味だが、フォークの日(4月9日)やロックの日(6月9日)があるくらいだから、ジャズの日があってもいい◆東京で大学生活を送っていたころ、下北沢の今はなきジャズ喫茶に入り浸った。マイルス・デイビスやジョン・コルトレーンの音楽に沈潜していた日々が懐かしい。やはり都会で聴く方が音が尖(とが)っているように感じ、佐賀に暮らしてからは遠ざかってしまった◆ジャズには「融合」というイメージを抱く。アフリカと西洋の文化が混ざり、ダンス音楽の要素も持ち合わせているから、カリブ海的なリズムも入り込んでいる。日本人のジャズ演奏家をも拒まないところが懐の深さだと思ってきた◆米国で新大統領が就任した。人種差別的な狭量さに危うさを感じ、ジャズを生み育んできた米国が持つ多様性や融合の文化の行方が気になる。違いを認めてこそが米国の強さなのに。(章)

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