農水省の担当者(左)の説明を聞く漁業者たち=太良町の佐賀県有明海漁協大浦支所

 国営諫早湾干拓事業を巡り、佐賀県有明海漁協大浦支所は24日、藤津郡太良町の支所で農水省と意見交換した。開門調査をせずに基金による和解を目指す国に対し、漁業者側は開門調査の必要性を改めて主張、議論は平行線をたどった。

 意見交換は、組合員の大半が営む漁船漁業や潜水器漁業の危機的状況を知ってもらうことなどを目的に支所の全体会議に合わせて開き、131人が参加した。

 国の開門しない方針に対し、漁業者側は「国が漁業被害を主張しなかったから裁判に負けた」「農業者より漁業者の命が軽く見られている」と批判し、「有明海再生の唯一の方法は開門調査をして原因を突き詰め、その対策を取ること」と訴えた。

 国側はアサリの稚貝増加など漁場改善の兆しが見られているとし、漁業者の意見を取り入れながら今後も再生事業に取り組む考えを強調した。100億円の基金については「なかなか従来の予算要求の中では取れない。福岡と熊本の漁連が受け入れた今のタイミングで言わない限り、今後提案することが難しくなる」と理解を求めた。

 大浦支所の竹島好道運営委員長は「有明海再生に関する共通の認識がなければ話は進まない。国は海を良くしたいのではなく、問題を解決したいだけなのでは」と断じた。

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