Q.期間の定めのある建物賃貸借の保証人は、契約更新後にも保証人としての責任を負わなければならないのですか?

A.親戚や友人から建物の賃貸借契約(期間は2年間)の(連帯)保証人を頼まれ、気軽に承諾していたところ、5年以上経ってから1年分の滞納家賃を急に請求されるなどということもあります。この点、裁判例上、期間の定めのある建物賃貸借の保証人は、反対の趣旨をうかがわせる特段の事情がない限り、更新後の賃貸借から生じる賃借人の債務についても保証する趣旨で合意したものと解されています。

 なぜなら、(1)期間があっても賃貸人側からの更新拒絶が極めて制限されるなど建物賃貸借は本来相当の長期にわたる存続が予定されており、(2)保証人もその継続を当然予想できるからです。また、保証の対象も定期的で金額の決まった賃料債務を中心としたもので保証人が予期しないような保証責任が一挙に発生するわけではないからです。

 したがって、上記の場合には保証人としての責任を負うことになります。

 しかし、滞納期間があまりにも長い場合や、従前の経緯から保証人が責任を負わないことが相当な「特段の事情」が認められる場合もあります。ある裁判例では、以前に家賃滞納騒動があって保証人も和解をして新たな賃貸借契約が結ばれたが、それ以前の契約では更新のたびに保証人の意思確認をしていたのに、和解後の更新では保証人が「保証人から抜けたい」意向があることを知っていたので意思確認の手続きを取らなかった、以前の滞納騒動の際の2倍の滞納額になるまで解除しなかったなどの場合には、保証人の責任を負わない「特段の事情」があったものと判断されています。

 例外の「特段の事情」にあたるか否かは、微妙な場合もありますので、詳しくは弁護士に相談されることをお勧めします。(佐賀市 弁護士・東島浩幸)

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