「何が論議されたのか。町民にどれだけ伝わっているか」。大町町立病院の民間譲渡が決まった町議会が終わった後、民営化に反対してきた町民が疑問を示した。

 水川一哉町長は「打診を受けてから議会と1年かけて協議してきた。町民説明会も開き、区の会合でも説明を重ねた」と強調する。ただ、具体的な話が町民に聞こえてきたのは昨年秋ごろ。存続策が提案され、年末には移譲打診の新たな話もあったが、町が否定した経緯を知る町民は少ない。

 “交渉事”だから公開できない内容もあるだろう。ただ、町の大きな問題だけに状況はできるだけ伝えるべきだ。具体的な譲渡条件が見えたのは今年に入ってから。その上、眼科が存続できるかどうかは見通しもないまま民営化が決まった。「?」の多い結末である。

 有償譲渡された民間病院が診療所として存続させることになったが、町民の一番の懸念は「民間だから経営が悪くなると、やめるのでは」だ。水川町長は譲渡後も「(新武雄病院の)地域評議会で町の考えは伝えていく」と話す。情報は町民に届くのか。懸念が現実にならないよう、町民も注視し続けたい。(小野靖久)

=微風強風= 

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