佐野常民記念館に設置されたドーム型シアター。世界文化遺産「三重津海軍所跡」を紹介している=佐賀市川副町

三重津海軍所跡に設置された世界遺産登録記念銘=佐賀市

 世界文化遺産「三重津海軍所跡」に隣接する佐賀市川副町の佐野常民記念館に25日、CGアニメで史跡を紹介するドーム型シアターが設置された。約30人が同時に視聴でき、立体的な迫力ある映像が特長。時代考証に疑問が出ていたCGアニメも新たに作り変え、早速体験したボランティアガイドは「見えない史跡の紹介が難しかったが、これはとてもよくできている」と話し、演出と時代考証のバランスが取れた仕上がりに太鼓判を押した。

 直径6メートルのドーム型シアターで映像は約5分。視聴者は中に入り、見上げるようにして映像を楽しむ。幕末期の佐賀藩が長崎警備に当たり、知見を蓄える中で、三重津海軍所やドライドック、日本初の実用蒸気船「凌風丸(りょうふうまる)」を建造する様子を臨場感溢(あふ)れる映像で紹介している。県が約2千万円で整備した。

 唐津市出身のアニメ監督西村純二さん(61)が監督し、ジブリ映画「風の谷のナウシカ」のナウシカ役などで知られる島本須美さんがナレーターを務めた。これまで同館にあった映像解説に対しては、専門家から時代考証に疑問の声も上がっていた。今回は制作過程で専門家の監修を受けた。

 西村さんは「時代考証とエンターテインメントのバランスを考慮した」と話した。上映後、視聴した人たちから拍手が起こり、地元ガイドの副田峰子さん(72)は「とても分かりやすく、想像が膨らむ。来た人に喜んでもらえると思う」と興奮気味に話した。

 この日は世界遺産登録記念銘の除幕式もあった。記念銘は高さ170センチ、幅80センチ。反射炉の形をイメージし、市が180万円で設置した。

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