内閣府は26日、集中豪雨などの災害時に、高齢者や障害者らの早期避難を促すため市区町村が出す「避難準備情報」の名称を、「避難準備・高齢者等避難開始」に変更した。8月の台風10号被害の際、岩手県岩泉町が情報を出したが意味が伝わらず、高齢者施設で多くの犠牲者が出たことを受け「分かりやすい名称にすべきだ」との指摘が出ていた。

 避難情報の在り方を検討していた有識者会議が同日、名称変更を求めた報告書を松本純防災担当相に提出、内閣府は自治体に変更を通知した。

 報告書は、避難準備情報について「高齢者らが避難を開始すべき状況という趣旨が分かりにくかった」と指摘。新名称では意味を明記して分かりやすくするとともに、ある程度浸透した「避難準備」の言葉も残した。高齢者だけでなく障害者らも対象となることから「高齢者等」とし、携帯電話の緊急速報メールの題名にも使えるよう全体を15字以内に収めた。

 また、市区町村が出す「避難指示」は、緊急性がより伝わるよう「避難指示(緊急)」との表記に改めた。

 報告書は、高齢者施設の運営者らに対し、平時から自治体や消防団、近隣住民と連携して避難計画の作成や訓練を実施することも求めた。

 内閣府は自治体向けの避難情報ガイドラインを来年1月にも改定、報告書の内容を反映させる。【共同】

 ■避難情報 豪雨や津波、噴火などの災害が起きた場合や発生の恐れがある際に、気象庁の注意報・警報や過去の災害経験に基づき、市区町村の判断で出す情報。変更前の名称は、切迫性の高い順に「避難指示」「避難勧告」「避難準備情報」の3種類。国のガイドラインによると、避難準備情報は、移動に時間がかかる高齢者や障害者らの移動開始を要請。避難勧告は全ての人が避難を開始、避難指示は直ちに安全な場所へ逃げることを求める内容。

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