【ジュネーブ共同】国連の専門機関、世界保健機関(WHO)は19日、2005年に発効した「たばこ規制枠組み条約」の定める喫煙規制が各国で広がり、16年には世界人口の6割に当たる約47億人がたばこの害から守られたとする報告書を発表した。07年に被害を防止できたのは約11億人だったが、中・低所得国で規制が大きく進んだ。

 報告書は、規制推進に対するたばこ業界の妨害も激化しているとし「各国政府は国民の健康を守るためこうした動きを監視し、阻んでいかねばならない」と指摘した。

 条約に加盟する日本について、全体的に規制が進んでおらず、特に公共の場での喫煙を禁じる法の整備やたばこの広告規制が遅れているとした。

 報告書によると、「禁煙法整備」「たばこの広告規制」「たばこの課税強化」など条約が求める五つの主要規制策のうち、16年に少なくとも一つを高い水準で実施している国は121カ国に達し、約47億人をカバーしているとした。規制策を四つ以上行っている国もブラジル、英国など8カ国あった。調査を続けている126カ国の喫煙率も05年の24・7%が15年には22・2%に低下した。

 たばこ規制枠組み条約は、たばこによる健康被害の低減を目的とする初の国際条約。17年5月現在、180カ国が加盟するが、米国、スイスなどは未批准。

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